再会した幼なじみは黒王子? ~夢見がち女子は振り回されています!~
 
私は航くんに軽く預けていた身体を起こし、彼の方を向く。


「ね、聞きたいことがあるんだけど、いい?」

「ん?」

「再会してからすぐの頃、私をブライダルフェアに連れていったでしょ? あのときはもう私とのこと考えてくれてたの? それともただの仕事としてだった?」

「あぁ、あれは両方。紗菜に再会してなければ一人で行くつもりだったし、一緒に行くのは紗菜しか考えられなかった。あの日言ったことにも嘘はないからな」

「……そっかぁ。よかった」

「付き合ってもないのに気が早いとは思わないのか?」

「思わないよ。だって、そのときには航くんは私を手に入れるつもりだったんでしょ? そんなに想ってもらえてたなんて、すごく嬉しいよ」

「そう」


順番はバラバラだけれど、どれもこれも彼の気持ちを知れば腑に落ちる。


「ねぇ、さっきの“ウェディングドレスは俺が着させてやる”って、プロポーズだって思ってもいい?」

「いや」

「えっ、何それ! 違うの!?」


あまりにも早い彼の否定の言葉に、思わず噛みついてしまう。


「そんなに急かすなよ。ロマンチックにプロポーズされるのが夢なんだろ? ちゃんと考えてるから待ってろ。夢、叶えてやるよ」

「……うん。瀬戸さまからのご予約、しかと承りました」

「バーカ」

「んっ……」


腕を引かれ、さっきまでとは違う、身体の熱を一気に上げるようなキスをされる。

私も航くんのことをもっともっと感じたくて仕方なくて、彼の動きに応える。

触れる熱からは彼も同じように感じてくれていると思った。

お互いを確かめ合うようなキスが終わったとき、航くんの手が私の頬に触れた。

熱い瞳で私を見つめてくる。


「……触れていいか? 最後までできなくても、紗菜を抱きたい」

「……うん。私も航くんに触れたい」


絡め合わせていた手を引かれ、立ち上がらせられる。
 
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