【完】せんぱい、いただきます。
今日の私の格好は、
Tシャツにデニムのショートパンツ、
そして7センチヒールのサンダル。
そしていつものリュックを背負っている。
そして先輩は、
前にプリントの入った白いTシャツに
カラフルなハーフパンツにクロックス。
前にも、こんな服、着てたような・・・。
「今日は、卒論のことで教授に
呼ばれてたから」
そう言って、先輩は手に持っていた封筒を
私に見せた。
「実紅ちゃんは?」
「私は、奨学金の書類の提出に・・・」
「そうなんだ」
先輩はそう言って階段を登ってくる。
今、確実に私のほうが位置的に
上から話している。
ていうか、私のほうが同じ高さに立ったら、
身長、高いんじゃない・・・?
なんか、意味のわからない不安に駆られる。
先輩はふわっと私を階段で追い抜き、
私より上の段に立った。