溺甘副社長にひとり占めされてます。
そっとドレスを手に取り、広げ見た。
肩もとがレースとなっている。肌が透けて見えてしまうけれど、腰元のシルエットが綺麗なので、大人っぽくも上品な一着である。
買いに行ったお店で試着させてもらった。白濱副社長は可愛いと絶賛してくれたけれど、私は鏡に映った自分を見て、私って地味だなと再認識してしまった。
私が隣に立つことで、彼の足を引っ張ってしまわないだろうか。
黙ってドレスを見つめていると、コンコンと控えめにドアがノックされた。
振り返ると同時に、部屋の扉がほんの少し開いた。
「美麗ちゃん。俺。入ってもいい?」
「はい。どうぞ」
すぐに了承すると、白濱副社長が顔を覗かせた。
「準備できた?」
問いかけながら、室内に入ってくる。私がまだ着替えていないことに苦笑いしつつも、彼は颯爽とした足取りで私に近づいてきた。
彼は朝とは違うスーツに身を包んでいた。既に着替えは終わっていると思っていいだろう。
私の前で足を止めると、彼はベッドの上から私の手元へと視線を移動させていく。
「ごめんね、美麗ちゃん。無理しなくていいよ」
「え?」
「俺が余計な期待をかけたから、プレッシャー与えすぎちゃったみたいだね。もうなにも気にしないで良いから、このままスーツに着替えちゃって」