溺甘副社長にひとり占めされてます。

ソファーに身を横たえ、スマホを見ていた所で記憶が途切れている。



それなのに、自分が今、ベッドで寝ていることがくすぐったい。

眠る前は不安だったのに、目が覚めたらこうして幸せな気持ちでいられているのは、うっすらと彼が私をここに運んでくれたことを覚えているからだ。

彼の腕の力強さや逞しさ。ぼんやりとした視界の中で見えた優しい微笑み。そして唇に重なった柔らかな……。

思わず、指先で唇に触れると、キシッとベッドが軋んだ。


「美麗ちゃん」


耳元で囁かれて、一気に頬が熱くなる。


「しっ、白濱副社長!」

「やだなぁ。そんな他人行儀な呼び方。さっきみたいに和臣って呼んでよ」

「分かりました! 呼びます! 呼びますから、ちょっと私から離れてください!」


そのまま覆いかぶさってこようとするから、すかさず両手で彼を押し返す。

勢いよく身を起こし、彼の傍から離れようとしたけれど、私は後ろから伸びてきた優しい手に捕まってしまう。


「素直じゃないなぁ」


きゅっと、彼に後ろから抱き締められた。


「ソファーから抱え上げた時、寂しかったよって俺に抱きついてきたのに」

「そっ、そんな馬鹿な……きゃっ!」



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