キミへ告げる想ひ
気が付くと、すぐ後ろにみんなが立っていた。


「桂碁、どうしたの?」


華が心配そうに聞いてきた。


倉橋さんが帰ってからも桂碁はしばらくそのままだった。


「いや、何でもないよ」


「ならいいけど。

それにしてもなんで知ってたんだろ、桂碁のあのこと」


性同一性障害のことを言っているのだとすぐにわかった。


「もっと他に別の理由があったんじゃない?」


ふと冬実が言った。


「別の理由って?」
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