狂愛彼氏


「愛でたいから愛でるんだ」


それに、初めてとかは関係ない。
痛みはやがて―――快楽へと変わるのだから。


「………」


むぅ、と頬を膨らませる。


それって疾風の都合のいい解釈に聞こえるのは気のせい?


「遥」


口を尖らせた私の唇に啄むようにキスを繰り返す。


「いいだろ?」


名前を呼ばれてキスをされたら、断れるわけない。
拒否してもきっと疾風の事だから進めるだろうけど。


(嫌じゃないし………)


「………」


私は、疾風に答えを言わずその代わりに、疾風の首に抱きついた。


それが私の答えだよ。


疾風は、小さく笑って私の頬に一つキスをすると行為を再開した。
それからは、一度も止まることなく。


私は、疾風に食されたのだった。


< 103 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop