狂愛彼氏


「ほら、遥っ」


軽くため息をついた私に気付いたのか愛麗は私の手を掴むと、優さんに先に行ってる!!と走り出した。


「あ、愛麗?」


一番人気だというジェットコースターの列に並んで愛麗はため息をついた。


「疾風さんっていつもああなの?」

「…いつもって訳じゃ」

「でも、せっかく何だか笑えばいいのに」


こっちが気が滅入ってくる。


「中々、疾風は機嫌が悪くなったら直らないから」

「普段どうしてるわけ?」

「滅多に機嫌が悪くならないよ」

「まぢ?」


(だから、大変なんだよね)


時々だからこそ機嫌取りに苦労するのだ。


「じゃあどうやって機嫌とるの?」

「……………」

「あれ?」

「………内緒」


この場では答えられないから。私は、詳しく答えず動き出した列に前に歩を進めた。


< 133 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop