狂愛彼氏


薄明かりの中、薄気味悪いライトの色に私の恐怖心は最高潮。
しかも、所々にある変なものがさらに駆り立ててくる。


「何も出ないな」

「出ないで良い……」


心から言うと、疾風はクスクス笑う。


「ホント怖いんだな」

「うぅ………」


当たり前、の意味を込めて疾風にしがみつく力を強くする。


「ま、俺に取っては役得」


疾風の言わんとしている事に気づいて私は、ジロリと睨み付けた。


「………変態」

「じゃあ離れる?」

「…………駄目」


クスクスとまた笑われた。


(疾風ってこんなに笑う人だったかな?)


再開した時は怖かったイメージだったはずだったんだけど。


あの時の疾風と今の疾風、なんか違う。


「………ベタな展開」

「……え?」


ほら、と疾風が指差した先に、井戸が一つ。


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