狂愛彼氏
カタンと疾風が椅子から立ち上がる。
顔を上げれば手を伸ばせば触れられる位に近い位置に疾風が立ってる。
「………なに」
「いや、気になるか?どうしてか」
「……別に」
フイッと顔を背ける。
クスクスと笑い声が耳に届く。
「今日は、俺のせいみたいだから許してやる」
「………」
「学校行くんだろ?」
行くぞ、と私に背中を向けて玄関に向かう疾風。
(むー……)
その背中を見ながら、悩む。
疾風の行動は、私を悩ませる。
(………悩むの、嫌い)
考えるのも嫌い。
でも、何かを知りたくはない。
今の生活が変わってしまいそうだから。
(すでに、変わりはじめて、いるか……)
何事も諦めが肝心だと思う。