狂愛彼氏
「ねぇ、今日暇?」
あたしから離れて前の席に座ると真菜は期待を込めた目を私に向ける。
「なんで?」
「駅前行こうよ!」
そう言えば、約束してたな……。
でも、疾風が迎えに来る。
真菜と疾風。
あたしが取る方は決まっていた。
「ごめん、今日は駄目」
「なんで?」
「先約があるから」
荷物を持って立ち上がる。
私に合わせるように真菜も立ち上がった。
「先約?」
「うん」
「……なら、仕方ないか」
はぁ、とため息をつかれる。
真菜にごめんねともう一度言ってから私は教室を出た。
もしかしたら、もう来てるかも。
「待ってよ!遥ちゃんっ」
「真菜、」
「途中まで一緒に帰ろ」
ニコニコと私の隣にぴったりと着いた。