狂愛彼氏


学校の門に寄りかかるように立っている疾風は文句無しにかっこいい。


「誰待ってるのかな?」


そわそわしている真菜に、どうしようと思う。
実は私です、なんて言えないじゃないか。


「ねぇ、遥ちゃん。声かけてみようよ」

「え?」

「いこっ」


ぐいっと真菜が腕を引っ張る。


痛っ。この子こんなに力強かった?


「ちょ、真菜」

「早くっ」


離してほしいのに、真菜には伝わらない。はぁーっと深いため息をつくと、急に真菜は足を止めた。


「わ、」


真菜に突撃しそうになるのを足を踏ん張って踏み留まる。


「ヤバイよっこっち見た!」


キャーとはしゃぐ真菜に、私はサァーッと血の気が引いていく。


………睨んでるっ……


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