君だけをずっと
いつにもまして、黙って歩いていたからなのか宮澤君の足が止まる。

「藤野?どうした?疲れた?」

やさしく気遣ってくれる。

「あ・・ううん。何でもない。ただ、少しだけ疲れたかなぁ。帰ってお風呂に入ったら大丈夫だよ。」

私、ちゃんと笑えてるかな・・?
ちょっと明るく言ってみた。

「そっか・・。ならいいけど。」

って、私との距離をつめた宮澤君がやさしく私の腕をとると
そっと抱きしめた。

「・・どした・・の・・?」

こんなこと、ないから免疫ない_____!!


「・・・ん・・なんでかなぁ。なんか、藤野が遠くに感じた。」

____え___?


「・・・・藤野。・・・俺、大事にするからさ。だから、俺の横にいて。」


そう言って、宮澤君はもう一度私のことを
ギュ・・っと抱きしめた。


「うん。」


こんなに大事にしてくれてるんだもん。
私も宮澤君とちゃんと向き合いたい。

きっと、なんの前触れもなく
【こうちゃん】かもしれない孝太郎くんに出会ったから、心がざわついただけだよ。

初恋は、もう終わってるんだ。

そう、自分に言い聞かせて

私は宮澤君と手を繋いで帰った。


< 29 / 47 >

この作品をシェア

pagetop