私の恋した誘拐犯【完】
「ちぃ、今日何か奢ろっか?約束のこともあるし」



放課後、帰ろうとしていた私に莉奈がそう呼びかける。



私は小さく首を振った。



「今日は帰るね」



「ん、そっか」



少しだけ寂しそうに、莉奈は眉を下げて笑う。



莉奈が私を元気づけようとしてくれているのは分かってた。



「莉奈ありがとね」



「…話なら…いつでも聞くからさ」



特別何かを質問するでもなく、全てを分かってるような顔でそう言う莉奈。
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