私の恋した誘拐犯【完】
決して特別なことではない。



「洋くんのことはもう気にしないで」



少し強く言い放った。



これ以上、洋くんの話しをするのが辛かったからだ。



「じゃあさ千織」



「ん?」



急に立ち止まるたくちゃん。



私はその1歩前で立ち止まり振り返る。



見上げた表情。



掴めない感情。
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