私の恋した誘拐犯【完】
「なんか食べるか?千織の好きなパンケーキとかあるけど」



「ほんと?見せて」



たくちゃんの前では笑顔でいよう



この人のことは傷つけたくない



嫌われたくない



「これ食べたらどっか行く?つっても、これといって連れて行けるような所はないんだけど」



「うーん…」



メニュー表を見ながら考える私に、たくちゃんは



「俺んち来る?」



少しだけ声のトーンを落として言った。
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