私の恋した誘拐犯【完】
「千織はそれでいいのかよほんとに」



「それでって…」



「あいつと一生赤の他人でいいのかって聞いてんだよ」



赤の他人。



そう言われて少し痛かった。



「そうやっていつまで弱虫ぶらさげとくつもりなんだよ」



肌を刺す冬の風。



心を刺すたくちゃんの言葉。



「あいつとどうにかなりたいから、俺と別れたんじゃねーのかよ」



心の底から湧き出た言葉だと思った。
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