私の恋した誘拐犯【完】
洋くんを失ってしまう自分。



そんなの考えたくなかった。



「千織は」



たくちゃんが小さく呟く。



「千織は俺が…自信満々で千織に告ったと思ってんのかよ」



眉を寄せて私を見下ろすたくちゃんは、悔しそうに歯嚙みをして。



「失う怖さも、関係が消えるかもしれない恐怖も……俺はちゃんと感じてた……!」



言葉を失った。



私は何を言ってたんだろうと、その言葉はいとも簡単に私の考えを180度回転させたのだ。
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