【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
『……』
「アシューダ…?」
『我には見える…先陣を切って戦うお前の姿が…』
「…っ?そんなことが…」
『我は嘘は付かぬ…それはそなたが十分に承知しているでことであろう?』
「………」
水の精霊アシューダの言葉に、アリアは口唇をきゅっと結ぶ。
想定外の言葉だったのだ。
まさか、そんな先の場面を予言されるとは…。
「アシューダ…」
アリアは喘ぐようにして、《彼女》の名を呼んだ。
アシューダは、それまで不機嫌そうにしていて表情をふっと和らげ、諭すようにアリアへと言葉を投げ掛けた。