【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

『そなたに力はないと思うか?』



「…え?」



『未来を切り開くと決心した瞬間から、そなたの運命の歯車は廻りだしたのだ…もう引き換えることはできぬ、そうであろう?』



「アシューダ…けれど私は…」



『そなたには、何処までも我が付いている。それが契りを交したそなたとの約束。けして違えることはない』





凛とした声は、水鏡の中を伝うようにして響き渡る。


ずっと少し下がった場所から、アリアの姿を窺っていたルーク達が、金縛りが解けたように力を抜いたのが分かる。





『そなたとその仲間達に、このアシューダが癒やしの聖水を授けよう。何かあった時にはまた、我を呼ぶがいい…』


アシューダは両手を広げる。
パァッと閃光が一瞬だけ瞬いた。
それに合わせて、雫が舞っていく。


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