【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
「コナー…」

「大丈夫。…オレがついてるよ」



アリアは、その言葉に目を細めた。

ずっと、だ。
コナーは、アリアの傍から片時も離れようとはしなかった。
誓いの通り、約束の通り。

今、アリアには何よりもコナーの存在が救いだった。
彼がいなければ…きっと此処で発狂してしまっていたかもしれない。

この旅を続けてかなりの時間が経つ。
戦いに明け暮れてばかりで、気にも止めていなかったけれど…コナーだけは必ず自分の力を信じ見出してくれていた。
そんな時間を過ごしていく中で、アリアは自分の心がコナーへと傾いているのを感じていた。

けれど、そこには戸惑いもあった。
なんせ、生まれて初めての感情だったのだから…。

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