小さな奇跡。
「あぁ…夢だよ…」
「は?」
「マリンはお前のことが本当に大好きだったお前のようになるんだってずっと言ってた…なのにどのオーディションを受けても結果は不合格…今回のオーディションは初めて手にしたものだった…なのに…目の前に現れたのはファンだというこの女…マリンの気持ちはどーしてくれんだよ!こんな売れっ子のせいで頑張ってきたマリンの気持ちはめちゃくちゃだ!こいつがいなければ今頃…」
は?こいつ馬鹿なのか?
「いなければね?
いてもいなくても変わんねーよ…俺はこいつと初めて仕事をする前からこいつのことを知ってる…俺らのライブに来てくれてた姿もずっと見てた…何よりその前からこいつのことは知ってた…それは……」