小さな奇跡。
それは俺が小学6年の時…。
俺はアイドルになんてなる気なんてこれっぽっちもなかった…。
とりあいず姉と母さんに言われるがまま…ダンスに歌を頑張ってた…
でもある日思ったんだ…
『一緒に頑張ろうね!』
そう言ってた仲間は一番前の列で1番輝いてる…
それに比べて俺は一番後ろの一番隅っこ…
それに気づいた時…
こんな奴に負けたくない負けてたまるか!
そう思った…その時出会ったのが…まだまだ小さい凛だった…。
初めは…一人ベンチに座ってた赤いランドセルを背負った可愛い子だなーって思って見てたんだ…
そしたら…
いきなり泣き出して…見て見ぬふりなんてできなくて声をかけた…
『どーしたの?』
それが初めての出逢い…
それから…時々会うようになって凛には『おにぃちゃん!』なんて呼ばれるよになった
ある日の夕方…
どれだけ頑張っても追いつけない自分が嫌になって公園で泣きながらダンスをしてた…それをたまたま凛が見てたんだ…
踊り終わったあとに凛は手を叩いて『おにぃちゃん!すごい!アイドル見たいだね!』って…
その時に初めてアイドルを目指してること…頑張ってもみんなに追いつけないことを話したそしたら…
『おにぃちゃんは、かっこいいよ!
この前もここで踊ってたもんね!頑張ってたらね?神様がお願い叶えてくれるんだって!ママが言ってたよ!だから…おにぃちゃんはアイドルになれるよ!だって頑張ってるおにぃちゃんのこと凛知ってるもん!ばいばーい!』
その言葉を最後に凛と会い事はなかった…