また内緒の話
「来那はあんたらのストレスの吐き場所じゃねーんだよ!!
来那が今どんな状況か知らないだろ!」
俺がそう訴えると
「知らないね、むしろどうでもいいし」
…こいつ、子供がいる前でよくそういうこと言えるな
「じゃあもう関わらないでくれ
来那の前から消えてくれ」
俺は来那の体を起こす
4人家族は何も言わずに通り去る
……くそ
なんで来那だけこんな目に合わなきゃいけないんだ
俺が来那を守りたかった
なのに何も出来ないで来那は倒れてしまった
俺は急いで救急車を呼んだ
5分もしないうちに救急車が来て
来那が通ってる病院まで送ってもらう
……来那
守ってやらなくてごめんな
俺は涙を流しながら来那の手を握る
あんなに苦しんでる来那を見たのも
あんなに叫んで抵抗している来那を見たのも初めてだった
だからこそ、俺は事の重大さを体全身で感じている
病院に着く
来那が運ばれて俺は待合室で待っていた
すると女医さんが中から出て来て
「彼女さんは命には別状ありませんよ
ストレスで倒れたみたいです」
という言葉を聞く
俺は体の重荷が全て降りるように深くため息をついた
「よかった」
「とりあえず中に入ってください」
俺は病室に呼ばれる