また内緒の話
まただ
また震えが止まらなくなる
「………なんで?」
「わかんないよ…
ケータイのパスワードも忘れちゃうし」
来那の異変が俺と来那の未来を消していくかのようだった
未来が見えない
来那の事実を受け入れられない
俺は来那から体を離す
「朝起きてから?」
「わかんない……助けてりつ!」
泣きじゃくっている来那だったが
どうすることも出来なかった
詩穂は状況が掴めずにただ俺らを眺めるだけ
「なんかよくわかんないけど
どういうこと?」
詩穂がきょとんとして言うが
「詳しい話は後からだ
とりあえず一旦来那を病院に連れていく」
「待ってあたし車だから場所言ってくれれば送るよ?」
おいおい、神かよ
詩穂が天使に見える
「ありがとう!マジで助かる!」
「困った時はお互い様だよ
さあ乗って!」
俺と来那は詩穂の車に乗る