また内緒の話





来那のご飯を食べ終わり




歯を磨いて家を出ようとする





「んじゃ行ってくるね」



「うん、」




来那は何故か悲しそうな顔をする




「律、何時に帰ってくる?」




弱々しい表情は今でも変わらない




「んーーなるべく早く帰ってくる
でも遅くならないから大丈夫だよ」




「……よかった」



「うん」





俺は来那にキスをして




「いってきます」



「いってらっしゃい」






今こんなに幸せな日々を過ごせるのは




いつでも来那が俺を信じていてくれていたからだ




人を1人愛するのにこんなにも絆が必要になるなんて




人を1人大事にするだけでこんなにもかけがえのない存在になるなんて




来那がいなかったら味わえない経験だった




来那の記憶にも感謝している




経った1日だけの記憶の大切さを



教えてくれたのも来那だった






来那との辛い日々も




来那との楽しい日々も






今では2人で思い出を振り返ることが出来るから






俺はそれでいいと思う






そう思えるからこそ




もう絶対に離れない




絶対に忘れない存在が






今ここにある






来那のことが大好きです





End……
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