また内緒の話
来那は黙ったままだった
なんとでも言って欲しいことだったのに
来那は
何も言わず泣いてしまう
「ら、来那!?」
俺は慌てる
な、なんで!?俺なんか言っちゃったか!?
「ご、ごめん!てかどした!?」
来那は近づく俺を跳ね返すように腕で俺の胸を押す
「優しくしないで」
来那が泣きながら言った言葉だ
「……え?」
俺は理解が出来なかった
「なんで?」
「私は…りつが優しくしていいような人じゃない」
「どういうこと?」
気になることが多すぎた
何が言いたいのかさっぱりわかんない
その時
本間が近くに来る
俺らの2人の言い合いは多分終わった
来那も何も言わないでカバーの付け方を泣きながら練習していた