溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
それからご飯を炊き、ふたりでキッチンに立った。
玉ねぎを切るのはちょっと苦手らしく、私が担当した。

しかし、フライパンの扱いは手慣れたものだ。
卵を焼くのは完全に彼の仕事となった。


「ここで三分の二くらい先に半熟にしておいて、取り出すんだ。残りと混ぜてまたフライパンへ」


彼は説明しながらあっという間にふわふわの卵を焼き、ライスに乗せた。


「できた」

「大成さん、すごい!」


早速テーブルに運び、スッとナイフを入れると、トロッと溶けだしてくる卵に目を奪われる。


「どうしてこんなのできるんですか?」

「アメリカで新しく作ったアルカンシエルによく顔を出してて、そこのシェフと仲良くなってね。教えてもらったんだ」

「そうだったんですね」


プロ直伝なんだ。
だけど、やっぱり学生だったのに、よく顔を出すほどアルカンシエルを気にかけていたんだとわかった。


「さ、冷めないうちに食べよ」

「はい、いただきます」
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