溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「残念でしたね。今、食べてしまいました」


大成さんはリビングのソファに中野さんを誘導して、キッチンに立つ私に視線を送る。


「西條さん、大成さんが合意もなく変なことをしでかしたら、すぐにご連絡ください」

「はっ? 俺がなにをするっていうんです?」

「なにって、ひとつしかないでしょう? 最近女性の陰もありませんでしたし」


もしかして、手を出されたらっていうこと?
それに気づくと、私が目を白黒させてしまう。


「プライベートに干渉するのはやめてください」

「プライベートって、西條さんをとんでもないことに巻き込んだのは大成さんでしょう?」


だけど、なんだか中野さんの印象が違う。
ふたりは小競り合いを始めた。


「あぁっ、コーヒー淹れますね」


ケンカ腰なふたりを止めたくて口を挟むと、中野さんは「すみません。でもお構いなく」と部屋を見渡している。
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