溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「はい」

彼も私と同じようにこの時間を楽しみにしてくれているといいな。

すっかりすべて平らげて私が食器を片付けている間、大成さんはパソコンを覗き込んで難しい顔をしていた。


「これ、なんですか?」


後片付けが済むと、彼の隣まで行った。


「あぁ、株価。提携している海外のホテルの株価を追ってるんだ」

「グラフが下がってますね」

「そうだな。暴落してる。幹部のインサイダー取引が発覚して、不信感から売られているようだ」


インサイダー取引?
聞いたことはあるが、なんのことなのかまではわからない。


「中野さん、この件で走り回ってる」


昨晩の海外とのやり取りも、この件?

無意識なのだろう。
テーブルを指でポンポンたたいている彼は、それに積極的に係わることができない今の状況にイライラしているかのように見える。


「大成さん、ハウスキーパーしてないで手伝いに行ったらいかがですか?」

「なんで、俺が」
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