溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
私もそう信じてる。
ボイラー室での大成さんは、なにか言えなくて苦しげだったけれど、ちゃんと私に愛を伝えてくれたから。


「大成さんは元気ですか?」


まさか、千代子さんに私との接触を禁止されているとは知らなかった。
だけど、それを拒否できないのはどうしてだろう。


「大成さんは今、フランスです。あちらの老舗ホテルとの業務提携が持ち上がりまして。ですがなかなか条件が厳しく頓挫の可能性が出てきました。その現状を打破するために急遽飛んだんです」

「そうだったんですか……」


やっぱり、昨日あの部屋に泊まったというのは嘘だった。
それにしても、大きな仕事を動かしている大成さんがまぶしいほどだ。


「明後日、帰国されます。真っ先に西條さんのところに行くようにお伝えします」

「でも……会ったらまずいのでは?」


私に会うと、会社になにか困ることがあるのでは? だから、千代子さんの無茶な要求を呑んでいるんでしょ?
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