溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
司会の人に促され前に出てきた千代子さんは、満面の笑みを浮かべている。
その堂々たる立ち居振る舞いを見て、輝いているというのはこういうことを言うんだと、怖気づいてしまう。
「本日は私の誕生日を祝ってくださり、ありがとうございます」
そんな言葉から始まった彼女のスピーチを聞いていると、隣に座る大成さんがテーブルの下で私の手を握ってくれる。
「——本日は、皆さまへのささやかなお礼として、ピアノの演奏をいたします。私ともうひとり、西條澪さんが一曲ずつ弾かせていただきます」
千代子さんはそう言うと、私にチラッと視線を送る。
そのときの余裕の笑みにひるみそうになったが、気持ちを引き締める。
だけど、どこの誰ともわからない私の名前に、会場内がざわつきだした。
「ピアニストかしら?」
「プロの方を呼ぶなんて、粋な計らいね」
なんて声が耳に届いて、思わず顔を伏せる。
すると、大成さんの手に力がこもった。
「俺は澪らしい演奏が聞きたい」
彼は小声で囁く。
その堂々たる立ち居振る舞いを見て、輝いているというのはこういうことを言うんだと、怖気づいてしまう。
「本日は私の誕生日を祝ってくださり、ありがとうございます」
そんな言葉から始まった彼女のスピーチを聞いていると、隣に座る大成さんがテーブルの下で私の手を握ってくれる。
「——本日は、皆さまへのささやかなお礼として、ピアノの演奏をいたします。私ともうひとり、西條澪さんが一曲ずつ弾かせていただきます」
千代子さんはそう言うと、私にチラッと視線を送る。
そのときの余裕の笑みにひるみそうになったが、気持ちを引き締める。
だけど、どこの誰ともわからない私の名前に、会場内がざわつきだした。
「ピアニストかしら?」
「プロの方を呼ぶなんて、粋な計らいね」
なんて声が耳に届いて、思わず顔を伏せる。
すると、大成さんの手に力がこもった。
「俺は澪らしい演奏が聞きたい」
彼は小声で囁く。