溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
いや、笑っていたからじゃない。

太ももがあらわになるほど短いフワフワのオーガンジーのスカートに、なぜか背中に羽らしきものがついている淡いパープルの衣装を着た彼女が目に飛び込んできたからだ。


「おかえりなさい」

「どうしたんだ、それ?」

「ハッピーハロウィン!」


そっか。今日はハロウィンだ。


「ホントだな。ごめんな、忘れてた」


というか、ハロウィンだからといってイベントをしたことなんて一度もない。
だけど、まともなデートすらできていないのだから、気を使うべきだったかもしれないと反省した。


「忘れてたって……。約束してないですよ?」


すると彼女はクスクス笑っている。
俺の目はそんな彼女の長く白い足と、大きく開いている襟ぐりから見える胸の谷間に釘づけになっていた。

はー、男の性だ。許してくれ。

ハロウィンということは、この衣装は妖精のコスプレ?
なかなか、いやすごくかわいいじゃないか。
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