溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「大成さん!」
誰かが呼ぶ声がしたものの、彼は振り向くこともせず、そのまま会場を出てしまった。
「待ってください」
大成さんより二、三歳くらい年上だろうか。
彼より少し背が低く、メガネをかけ知的な雰囲気が漂う人が、私たちの前に回り込み立ちふさがる。
「中野(なかの)さん、すみません」
すさまじい剣幕だった大成さんがしおらしく謝るので、拍子抜けしてしまう。
「いや、謝るのは私のほうです」
中野さんもまた、大成さんに頭を下げる。
あんなことをしたのだから叱られるとばかり思ったのに、どういうこと? この人は、いったい誰?
「社長には、大成さんの結婚をビジネスと結びつけないでほしいと再三お願いしたのですが」
「ありがとうございます。結局、受けた私が悪いんです」
ふたりの会話がよく飲み込めない。
中野さんって、いったい誰?
「大成さん、いつの間に……。お綺麗な方だ」
私を見てそう言う中野さんは、ジャケットの内ポケットから名刺を出し、私に差し出した。
誰かが呼ぶ声がしたものの、彼は振り向くこともせず、そのまま会場を出てしまった。
「待ってください」
大成さんより二、三歳くらい年上だろうか。
彼より少し背が低く、メガネをかけ知的な雰囲気が漂う人が、私たちの前に回り込み立ちふさがる。
「中野(なかの)さん、すみません」
すさまじい剣幕だった大成さんがしおらしく謝るので、拍子抜けしてしまう。
「いや、謝るのは私のほうです」
中野さんもまた、大成さんに頭を下げる。
あんなことをしたのだから叱られるとばかり思ったのに、どういうこと? この人は、いったい誰?
「社長には、大成さんの結婚をビジネスと結びつけないでほしいと再三お願いしたのですが」
「ありがとうございます。結局、受けた私が悪いんです」
ふたりの会話がよく飲み込めない。
中野さんって、いったい誰?
「大成さん、いつの間に……。お綺麗な方だ」
私を見てそう言う中野さんは、ジャケットの内ポケットから名刺を出し、私に差し出した。