アナタに逢いました
「ふ…ぅ…」

歯が抉じ開けられカチリと鳴ったのを合図に
舌が割り入ってくる

上唇から歯列をなぞり舌を絡めて吸いあげて

指が頬に耳に、顎に…甘い触れ方で顔をなぞっていく

吐息さえも飲み込むように激しい口付けに腰に力が入らなくなっていく…

盗み見た顔は静かな海のようなのに
全身色気が溢れ出している

(な…なんなの…)

「はぁ……」

「もう無理」

「え!あ?!」

服をあっという間に取り払われて
気付けばお互いの間に何の障害もない姿になり

腰を引かれて脚を差し込まれたので隙間無く抱き締められた

腰の辺りに恭哉の欲を感じる…

「メチャメチャ綺麗、湖…」

「や、めて…」

「何?やめんの?」

恭哉は私の身体を優しく弾くと震えた

「や、めない…」

「煽んなよ…頼まれてもやめらんねぇ…」

「ん…」

「湖…好きだ」

恭哉の声が甘く身体に痺れをもたらす
長くて細い綺麗な手が髪を撫で、するりと太腿の周りを撫でる…

恭哉の指が私を愛し始めたら
与えられた甘い刺激に喜ぶ素直な自分がいる

「私も、恭哉…好き…」

隠すところも何もない

ただ…恭哉の与える愛に身を任せていく

「少し変わってる湖がオレは好き……」

(好き……受け入れてくれてありがとう)

そっと恭哉の首に手を回した

「キテ…」

止まるはずも止めるつもりもなかった…

「愛してる…湖」

そのまま二人で
何度も果てをみながら飽きもせず…

一晩中踊り続けた
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