優しい魔女は嘘をつく

咲良が驚いたように大きく目を開き、私を見ている。



咲良は、見てはいけないような物を見たような、そんな顔をしていた。




変なものが服についてるんじゃないかと思って確認したけど、なにもついていなかった。




「どうしたの?」




聞いても反応がないので、「咲良」と呼び掛ける。



咲良はすぐにハッとして、なんでもないよ、と答えた。





どうしたんだろう。

今日の咲良は……いつもと違う。




少し不思議に思ったけど、そうは聞かなかった。




まぁ、特に気にしなくてもいいだろう。咲良のことだし、ボーッとしていたのかもしれない。




いつの間にか、手の中にあった葉もどこかにいってしまったようだった。

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