御曹司と婚前同居、はじめます
婚約者としてここに来ることを拒まなかった時から、もう自分の気持ちは認めていた。
結局のところ、彼と再会した時から心を奪われていたのだろう。
ただそれを認めるには自分のプライドが許さなかったんだ。
許婚が創一郎さんではなく瑛真で良かった。――そういえば。
まやかさんはどこにいるのだろうと周りを見回す。背の高い彼女は周りからは良い意味で浮いていてすぐに見つけられた。
ブラックワンピースのドレスは、スーツの男性に囲まれていても溶け込むこともなく存在感を放っている。
どっかの海外セレブみたいだわ。
「やはり来たか」
瑛真が溜め息交じりに呟く。
「うちのお父さんも呼ばれているし、いろんな職種の人達が来ているのね?」
「ここの社長は顔が広い人だからな」
「隣にいる男性は?」
「父親だ」
ということはべリアの社長……。
「挨拶をしないとな」
「え!?」
「仕方ないだろう」
「イヤ! 無理!」
「諦めた方がいい。ほら、向こうもこっちに気づいたぞ」
ベリアの社長が瑛真を見つけて微笑むと、まやかさんと共にこちらに歩み寄ってきた。
まやかさんは少しも動じた様子はなく堂々としている。
結局のところ、彼と再会した時から心を奪われていたのだろう。
ただそれを認めるには自分のプライドが許さなかったんだ。
許婚が創一郎さんではなく瑛真で良かった。――そういえば。
まやかさんはどこにいるのだろうと周りを見回す。背の高い彼女は周りからは良い意味で浮いていてすぐに見つけられた。
ブラックワンピースのドレスは、スーツの男性に囲まれていても溶け込むこともなく存在感を放っている。
どっかの海外セレブみたいだわ。
「やはり来たか」
瑛真が溜め息交じりに呟く。
「うちのお父さんも呼ばれているし、いろんな職種の人達が来ているのね?」
「ここの社長は顔が広い人だからな」
「隣にいる男性は?」
「父親だ」
ということはべリアの社長……。
「挨拶をしないとな」
「え!?」
「仕方ないだろう」
「イヤ! 無理!」
「諦めた方がいい。ほら、向こうもこっちに気づいたぞ」
ベリアの社長が瑛真を見つけて微笑むと、まやかさんと共にこちらに歩み寄ってきた。
まやかさんは少しも動じた様子はなく堂々としている。