御曹司と婚前同居、はじめます
「なんか、機嫌悪い?」

「ああ」

「どうして?」

「あまり他の男と親密にしないでくれ」


不機嫌の原因がまさか自分にあるとは思ってもいなかったので、驚きで横顔をまじまじと見つめた。

そういえば以前、柏原さんと二人きりで話をしていた時もこんな感じだったっけ。


「ごめん。気を付ける」


素直に受け入れると、瑛真は目を少しだけ見開いた。


「瑛真の婚約者としてもう少し自覚を持つわ」

「あ、ああ」

「でも瑛真だって沢山の女性とお話をしていたでしょう? あれはいいのかしらね?」


これくらい言ってもいいだろう。


「美和、もう帰ろうか」

「え? もう? いきなりどうしたの?」


そりゃあ早く帰れるにこしたことはないけれど。


「煽った責任は取ってもらうからな」

「……は?」

「今夜は我慢できそうにない」

「さっきから何を言ってるの!?」


真面目な顔をしてとんでもないことを言わないでよ! 森実さんみたいに、どこで誰が聞いているかも分からないのに!
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