御曹司と婚前同居、はじめます
「そう。具体的に何をするのかとか、一日のタイムスケジュールを立てたい」

「ケースバイケースでいい」

「そんな適当な……」

「会社で仕事をする時もあれば現場に赴くこともある。これっていうのが決まっていないから説明しづらいんだ」

「……分かった。じゃあ家のことに関しては? 家事は一通りやればいいの?」

「美和の負担にならない程度でいい。無理なところはそれこそハウスキーパーを雇おう」

「それ、私がいる意味ないじゃない」

「あるよ。美和がここにいることに意味がある」


とろけそうなほど甘い笑顔で言われてしまい、心臓が大きく脈を打つ。

もうっ……何て返したらいいか分からないじゃない……。

結局食事が終わるまで熱視線は注がれ続けた。


< 56 / 200 >

この作品をシェア

pagetop