意地悪上司は私に夢中!?
それから近くの洋食屋さんで食事をして、水族館へ向かった。
「この水族館は元カレと行ったことあるか?」
「ないですよ。そんな気遣わないでください」
クスクス笑う私に、永瀬さんは機嫌が悪そうに目をふいっとそらす。
「…お前が平気でも俺が嫌なんだよ。
お前が元カレのことを思い出すような場所に、連れて来たくない」
思わずキュンとしてしまう。
会社でもこのくらい素直でやさしかったらいいのに。
…いや、それはそれで調子狂っちゃうな。
水族館の入り口を入ると、広がるのは暗闇に幻想的に輝く青い世界。
その中を泳ぐ不思議な魚たち。
異世界に迷い込んだようで、楽しくてテンションが上がってしまう。
「永瀬さん!あれ!コブダイ!」
シャツを引っ張ってガラスケースを指さす。
「お前あんなのが好きなのかよ」
「あの不細工具合がかわいいんですっ」
連れてきてくれたわりにはあまり感動のない永瀬さんに少し不満を持ちながらも、私は永瀬さんより少し先を歩き進む。
ちらっと振り返ると、水槽に入り込むライトの光がゆらゆら揺れて、いつもと違う永瀬さんの表情を映し出す。
それをきれいだなんて思った私は、やっぱりテンションがおかしくなってしまっているんだろうか。
かわいい熱帯魚よりも、幻想的なクラゲよりも、何よりも私の心を大きく揺り動かす。
「この水族館は元カレと行ったことあるか?」
「ないですよ。そんな気遣わないでください」
クスクス笑う私に、永瀬さんは機嫌が悪そうに目をふいっとそらす。
「…お前が平気でも俺が嫌なんだよ。
お前が元カレのことを思い出すような場所に、連れて来たくない」
思わずキュンとしてしまう。
会社でもこのくらい素直でやさしかったらいいのに。
…いや、それはそれで調子狂っちゃうな。
水族館の入り口を入ると、広がるのは暗闇に幻想的に輝く青い世界。
その中を泳ぐ不思議な魚たち。
異世界に迷い込んだようで、楽しくてテンションが上がってしまう。
「永瀬さん!あれ!コブダイ!」
シャツを引っ張ってガラスケースを指さす。
「お前あんなのが好きなのかよ」
「あの不細工具合がかわいいんですっ」
連れてきてくれたわりにはあまり感動のない永瀬さんに少し不満を持ちながらも、私は永瀬さんより少し先を歩き進む。
ちらっと振り返ると、水槽に入り込むライトの光がゆらゆら揺れて、いつもと違う永瀬さんの表情を映し出す。
それをきれいだなんて思った私は、やっぱりテンションがおかしくなってしまっているんだろうか。
かわいい熱帯魚よりも、幻想的なクラゲよりも、何よりも私の心を大きく揺り動かす。