独り占めしても、いいですか?
「日和が許してくれれば…お前も許してくれんのか?」



「俺は日和の味方だからな」



こいつは無愛想で、無口で、めんどくさいことは全部俺に押し付けるようなやつ。



そのくせ顔だけは整ってて、歌声だけは誰にも負けねえ。



いつも日和の取り合いだし、仕事中以外は言い合いばかりだ。



けど、俺のことを誰より理解していて、大切な時には必ず手を差し出してくれる。



日和と同じくらい、大事なやつなんだ。



このままは…嫌だ。



そのためにも、日和とのことをなんとかしなくちゃならねえ。



「けど……

俺はもう、日和に嫌われちまった」



日和の数少ない友達の中の、1番付き合いが長い幼なじみ。



信頼してたやつに、急にキスされそうになったんだ。



「そんな、ひよちゃんはっ…」



「優希」



優希が何かを言いかけて、それを秀也が制した。



くそっ、今までちゃんと自制してたんのに…



日和にその気がないのは知ってっから…



抱きしめることはしても、キス以上はダメだとわかってた。



1度首にしたことはあったけど…さすがに口はだめだろ。



かっこ悪…


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