独り占めしても、いいですか?
「つか、それあるなら最初から言えよ!」



俺達がどれだけ苦労してここまできたと思ってんだ!



「だって、みんなが俺を置いて先に行っちゃうからだよ。

俺はちゃんと言おうとしたのに」



それを聞いて、探し始める前の秀也の言葉を思い出した。



確かに何か言いかけていたような…



「まあまあ、とりあえず、この場所に行ってみようよ!

えーっと、なになに?

503号室だって!」



発信機でテンションの上がった優希は秀也の携帯を持ち、先頭を歩き出した。



秀也は



「俺の携帯なんだけどー!」



と言いながら後に続く。



透も無言のまま後に続いた。



「ご協力、ありがとうございました!

栞ちゃんも、またな!」



「うん、バイバーイ!」



「こちらこそ、素敵なお時間をありがとうございました」



栞ちゃんとお母さんに手を振って土産売り場を後にする。



栞ちゃんの笑顔が眩しかった。


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