独り占めしても、いいですか?
「凛が…好きだよ」



「……!」



視界の端で2人の目が輝くのが見えた。



私は言葉を続ける。



「けど、みんなのことだって大切。

今の関係は壊したくない。

だから、私が気持ちを伝えるつもりは無いし、もしも告白されたって付き合うつもりは無いよ」



私の初恋に終わりは見えない。



もしも終わりがあるとしたら、それは恋心の消滅というEND。



口を閉じるとまた胸がキュッと苦しくなって、少しだけ上を向いた。



空が清々しいほどに晴天で、自分の心が曇り過ぎているように感じる。


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