独り占めしても、いいですか?
「はーい、じゃあ私も独り言タイムでー」



朱莉がドサッと背もたれに背中をつけた。



「えっ…」



「独り言に返事は入りませーん」



「………」



その様子を見て、シェリーちゃんも「では私も」と言って紅茶をすすった。



「あの4人ってさ、そこまで心狭く無いと思うんだよねー。

なんせ、いじめの標的であり第一印象最悪だった私を仲間に入れてくれたようなやつなんだから」



第一印象最悪って…自覚あったんだ…と思いながらチラッと目を向ける。



「だから日和が誰を選んだって何も変わらないと思うけど。

選ばれなかったやつは辛いだろうけど…

でも『日和が幸せならいい』って言ってくれるような人達じゃん?

気を遣ってよそよそしくなったり、拗ねて気まずくなったりしないやつらでしょ」



そこまで言ったところでバチッと目が合って、すぐにふいっと逸らす。



それは…そうかもしれない。



けど、そうじゃないかもしれない。



それは起こってみないとわからない。


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