Smile
だんだん、距離感が掴めてきて、彼女とも話せるようになった頃
夜のお仕事で必ず聞かれる『彼氏いるの?』
もしいても、擬似恋愛のお仕事。
言えるはずもなく
『今、いないんですよね~』
実際、好きな人はいるけど
付き合ってるわけじゃないから嘘ではない。。

要は、都合のいい女。
それでも、一途に好きだった。

『なら、いい人いるんだけど紹介してあげるね!』

え?初めて会ったのに、あたしのことなんにも知らないのに
紹介って。。。
不信感でいっぱいだった。
でも、その彼女。
チーママの知り合いで、あたしをおいてきぼりで
周りで盛り上がって、話がどんどん進んでいってた。
紹介相手は、すぐ近くで
ナイトBarをしている店長さん。

なんとかごまかして帰れないかと思ってたけど
結局、お店を閉めるまで飲んで
そのまま連れていかれた。

『この子、今彼氏いないんだって!だから紹介しに来たよ~』

『いらっしゃい!そこカウンター座りな?』

見た目も喋り方も、軽そう。。
一瞬で苦手なタイプだとわかった。
防衛本能?早く帰りたいとしか考えてなかった。

でも、、彼女さんが離してくれない。
少し酔ってたのもあるのかな。
こっちの気持ちはお構いなしに
男と付き合う為にはとか、
手の上でうまく転がすには。。とか。
ずっと、当たり障りなくあいずちを打って時間が過ぎるのを待ってた

いきなり、店長が顔を近づけてきた
『え??なんですか??』

『これから宜しくね!ユウちゃん!』

『あ、はい!』

横から彼女さんが

『なになに?もう付き合っちゃえば?!
キスしちゃいなよ!!』


は?冗談じゃない!
初めてあって、しかもタイプじゃない相手と
周りに人もいる中でキスなんかできるわけないじゃん!!


チュッ。。。。


え?何。。今の。。。

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