オセロガールの計算違い3
着替えて戻ってみると、ノリコが二人差し向かいの席に入り口の方へ向いて座っていた。
わたしが入って行っても、わたしの方は見ずに、向かいにすわった男子(?)の顔を見つめている。
見つめているというより、にらんでいるようにも見えた。
誰だか知らないが、ノリコににらまれるなんてかわいそうに。

その時、ふっとその男子が振り返った。

え?

トオル?

ちょっと感じか違うけど、間違えようはない。
人の好さそうな(実際にいいのだけど)、どこといって特徴のない、だけどほっとするような顔の、

幼なじみの

トオルだ。

中学卒業と同時に引っ越してしまって、ノリコとは自然消滅って噂に聞いていたけど。
ノリコとのことがあってからは、一度だって
ひと言だって、話していない。

どこで、どうしてたのか、
この半年、まったく気にならなかった。

はじめちゃんがいてくれたからだ。

なのに、

「さっちゃん?」

と呼ばれた瞬間に、どばっと涙があふれてきた。

< 7 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop