俺様御曹司に飼われました
「茅ヶ崎も知ってる?あ、本社だからあったりすんのか?」


「いや……「あ、あれ俺らの大学の後輩じゃん。進藤もいるぞ」



あたしの発言を遮るように東條くんが声をあげる。



「あいつら従兄弟だっけ?よく似てるよな」



東條くんが今見てる人物はまさしく、あたしがここに来るまで家で一緒にいた人物。



「いっつも女、引き連れてるよなー。俺、結構顔聞くから話しかけてくるわ」



そんなことを言い出して、本当に彼は悪魔のいる座敷に向かっていく。



「はぁ……」


「忘れてた。あいつ結構、あの御曹司と仲良かった。同じサークルだったわ」



音哉がお酒を飲み続けながらそう言う。



「そうなんだ……」


「ま、女の子ばっかといるとこみたらお前はいい気分しないよな」



わしゃわしゃっとあたしの髪の毛を撫でる。



「仕方ないとはおもってんだけどね。どうやってもモテるし」


「まぁーなー。御曹司っていう肩書きだけじゃなくて、ルックスもいいもんな」



納得したように頷く。

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