俺様御曹司に飼われました
「で?どうするの?なるの?ならないの?」


「な、なります……」



近くに顔があることに神経が集中してしまって、気がつけば彼の口車に乗せられていた。



「じゃあここから、俺の彼女ね。心海」


「な、なんであたしの名前……!?」


「ふっ、ほんとバカだね。さっきこの紙見せてきたでしょ」



またバカにしたように笑って、さっき開いた神にトンっと触れる。



「や、でも!やっぱり同期の家に行ったほうが……「もう、俺のものなのに浮気するんだ?」



〝同期の家に行ったほうが安全〟言おうとしたけど、そんな言葉は言わせてもらえなかった。



「や、それを撤回……「できると思ってる?」


「い、いえ……」



さっきからあたしの言葉を遮る御曹司。
どこまで自分勝手なのだろう。
自己中とは多分こういう人のことを言うんだ。

悪魔だ、こいつは悪魔だ。



「ま、よろしくね。心海」


「ううーっ」



あたしはとんでもない部屋に来てしまったみたいです。

< 13 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop