俺様御曹司に飼われました
「おかえり」



仕事が終わって帰ると、ソファーに座って読んでいた雑誌を置く悪魔。



「……ただいま」



家族以外の誰かが家にいるなんて初めてのことで、なんだか照れてしまう。



「おかえりのキスでもしようか?」



なんて、いつの間にか近づいてきていて気づけば腕を掴まれていた。



「キスなんて……んっ!」



するわけないって言いたいのに、今度は言葉じゃなくて彼の唇によって遮られる。



「ちょ……っ」



トンっと彼を突き飛ばすけど、何も気にしてない風の悪魔。



「キスされて気持ちよさそうだったけどね?」


「そんなこと……っ「嬉しいっていいなよ」



相変わらず、否定なんてさせてくれないこの悪魔。

絶対に言ってやるものか。



「嬉しいっていうのは、本当に嬉しいって思ったときに……っんんっ!」



何度も同じ手には乗りたくないのに、同じ手に乗せられてしまう。

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