好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。



「ばーか。大志のばーか」

「はいはい。照れないで言えって」

「…ほんっと、ムカつく」

「知ってる」



今私がどんな気持ちなのかも、きっとこいつにはお見通しなんだろう。


私、すぐに顔に出るみたいだし。


ただでさえ付き合いの長さでバレバレだというのに。




「…好きだよ」

「ん。俺も」



やっと言えたと思えば、大志もサラッと同じ言葉を返してくる。



「よし、んじゃ俺は先に風呂入ってくるわ」

「…はっ…?」


そして、さっさと食器をシンクに置くと洗面所へと消えていってしまった。



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