好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。

舞から全てを聞いたんだろう。


莉里は、俺がやってしまったゲームのことについて言っている。




「大志くん、本気で舞に惚れたくせに、なんでそんな事したの？」

「…っ！」


けど、莉里は俺の気持ちにも気付いてくれていた。




「舞が好きなくせに、舞を傷つけて。あの子、泣きながらあたしに電話かけて来たんだよ？」


俺の知らないところで舞を泣かせていることに、胸が痛くなる。


普段ならその電話相手は、俺だったのに。




「とにかく、もう舞を泣かせないで」



強い目が、俺を捉える。



莉里のその言葉が、俺に強くのしかかった。